OneBox リリースしました.

ざっくりいうと,non-rooted な Android 端末で,コマンドラインツールを使える幸せな環境を得る方法,です.

Androidを使っていると,せっかくLinuxなのだからコマンドラインツールを使わせろ,という気分にしばしばなります. そういう人は,大抵 rooted な端末にして使ったりします.

しかし,Playストアからダウンロードしたものでもマルウェアに当たるような状況で,rooted にするのは,リスクが低いかというと,腕組みしてしまいます. いやいやリスク管理できてるから,というは,それはそれでよいわけですけれども.

BYOD なんていうキーワードも踊る昨今,そうでなくてもスマホなんて個人情報の束なわけです. rooted な端末と非 rooted な端末の2台持ちで解決するのですが,何のために端末が小型になったのか,本末転倒な雰囲気がそこはかとなく,します.え? しません???

同様のことを考えている人はどうやら少なくないようで,busybox を追加で入れている人もいるようです. でも,パス環境変数の問題とか,いろいろ苦労も多いです. かつての私がそうでした.

広く世界を見渡すと,kbox2 というツールプロジェクトがあります. ファイルパス周りに関して,Cygwin や MSYS のようなトリックを加えて,種々の問題を解決しようとしています. このアプローチには副作用も無くもないのですが,まあ,あらゆるモノゴトはトレードオフの問題ですから.

kbox2 は,なかなか良くできているのですが,インストールに一手間かかります. Android端末エミュレータ (jackpal.androidterm) に依存しているので,環境の保守維持も手間です.

こういう手の煩雑さは,ツールで解決するのがスジです. …というわけで,GUIツールをいくつか作りました.

細かいことは,会社のWebサイトに製品紹介がありますので,そちらをご参照ください. 無償のものだけで環境構築は楽になりますが,315円支払うともっと楽になりますよ,という感じです. 苦労してでも無償で済ませたいという気持ちは良く解りますので. 私がそうですから.

今回リリースしたパッケージマネージャでは,kbox2 のベースシステムがインストールできる程度の機能しかありません. あとは手動で整備して頂くことになります. 当然,これが完成のはずはありません. 「パッケージマネージャ」と名付けたからには,各種のdebパッケージを管理できるようにします. そうしないと,困るからです,私が.

会社の製品にしているのに,こう言うのは宜しくないのですが,この製品は,儲ける目的で作っていません. 315円は,今後パッケージが増えてきたときのS3ストレージ代に消えるはずです. 完全に,”俺得”なソフトウェアです. なので,たぶん同じ悩みをお持ちの方には,ジャストフィットするかなと思ったりしています.

ジャストフィットしないときは,無償/オープンソースで公開されている部分について,是非 pull request を投げてください. 検討します.